「米国株の手数料はmoomoo証券が最安」——そう書かれた比較記事を読んで、口座をもう1つ作ろうか迷っている50代の方は多いはずです。実際、課税口座(特定口座)での売買手数料はmoomoo証券が0.132%、マネックス証券が0.495%。数字だけ見れば約4分の1で、差は歴然に見えます。
ところが、この差は新NISAの成長投資枠で買うと、ほとんど消えます。両社ともNISA口座の米国株売買手数料は無料だからです。残るのは為替手数料だけで、100万円を買って売るまでの差は往復で約1,700円。本文では、その数字をどう読むかと、50代が本当に見るべき「手数料以外の分かれ目」を整理していきます。



📑 目次
結論:NISAで買うなら、手数料差は往復1,700円しかない
先に結論をまとめます。
- 新NISAの成長投資枠で米国株を買って長く持つ人 → どちらでも手数料はほぼ変わらない。売買手数料は両社とも無料で、差は売却時の為替手数料だけです
- 課税口座で米国個別株を何度も売買する人 → moomoo証券。0.132%と0.495%の差、そして為替手数料無料が効いてきます
- 投資信託のつみたて・iDeCo・クレカ積立も同じ会社でまとめたい人 → マネックス証券。moomoo証券はiDeCoの取扱いがなく、投資信託の本数も限定的です
- 配当が続く米国株を自分で調べたい人 → マネックス証券の銘柄スカウター。口座があれば無料で使えます
- どちらも口座開設・維持は無料。課税口座は何社でも開けるので「NISAはA社、個別株の売買はB社」も可能
50代の資産形成は、残り時間より「管理のしやすさ」が効いてきます。口座を増やすほど、退職後の取り崩しや万一のときの手続きは煩雑になります。年1,700円の差をどう見るかは、その手間とセットで考えるのが現実的です。
まず全体像|2社のスペックを並べる
比較の土台になる項目を並べます。
| 項目 | moomoo証券 | マネックス証券 |
|---|---|---|
| 米国株の手数料(課税口座) | 約定代金の0.132%(上限22米ドル) | 約定代金の0.495%(上限22米ドル) |
| NISA口座の米国株手数料 | 無料 | 無料 |
| 為替手数料 | 買付・売却とも無料 | 買付0銭/売却1米ドルあたり25銭 |
| 米国株の取扱銘柄数 | 約7,000銘柄 | 5,000銘柄超 |
| 投資信託 | 取扱いは限定的(つみたて投資枠の本数も少なめ) | eMAXIS Slimなど主要な低コスト投信を網羅 |
| iDeCo | 取扱いなし | あり |
| クレカ積立 | なし | マネックスカード/dカード |
| 企業分析ツール | moomooアプリ(機関投資家の売買動向など) | 銘柄スカウター(口座があれば無料) |
| 口座開設・維持 | 無料 | 無料 |
※2026年9月時点で各社が公表している内容をもとに整理したものです。手数料・取扱銘柄数・キャンペーンは随時見直されるため、申込前に必ず公式サイトでご確認ください。
表を眺めると、差が出るのは2か所です。①課税口座での売買コスト(moomooが安い)、②投資信託・iDeCo・クレカ積立まで含めた品揃え(マネックスが広い)。この2つのどちらが自分にとって重いかで、答えは入れ替わります。
手数料|0.132%と0.495%、でも「上限22ドル」がある
まず、よく紹介される「率」の差を実額に置き換えてみます。ここで見落とされがちなのが上限22米ドル(約3,300円/1ドル150円換算)という頭打ちの存在です。
※1米ドル=150円で換算した概算。手数料は米ドル建てで計算されるため、実際の円換算額は約定時のレートにより変動します。
マネックス証券は約定代金が約67万円を超えたところで上限22米ドルに張り付きます。つまり「0.495%」がそのまま効くのは、1回あたり67万円くらいまでの取引。100万円を1回買うなら、マネックスは約3,300円、moomooは約1,320円で、差は約1,980円です。
30万円ずつ買う人の差は1回あたり約1,100円
50代が米国個別株を買うとき、1回30万円前後というのは現実的な単位でしょう。この場合はmoomooが約396円、マネックスが約1,485円で差は約1,089円。年4回買うなら年4,400円ほどの差になります。「頻繁に売買するかどうか」で重みがまるで変わるのが分かります。
NISAで比べる|100万円を買って売るまでの実額
ここからが本題です。新NISAの成長投資枠で米国株を買う場合、両社とも売買手数料は無料(マネックス証券は2026年1月20日以降、NISA口座の米国株取引手数料が完全無料)。すると残るのは為替手数料だけになります。
※1米ドル=150円・約定代金100万円で試算した概算。為替手数料・売買手数料の条件は変更される場合があります。
- 課税口座:moomoo証券 約2,640円/マネックス証券 約8,267円 → 差は約5,600円
- NISA成長投資枠:moomoo証券 0円/マネックス証券 約1,667円(売却時の為替手数料のみ)→ 差は約1,700円
10年持ち続けてから売るなら、この1,700円は年あたり約167円です。信託報酬0.1%の違いで年1,000円動く世界に比べれば、優先順位は高くありません。「NISAで買って長く持つ」50代にとって、手数料は決定打にならない——これが図2から読み取れる結論です。


50代の本当の分かれ目|「1社で完結するか」
手数料で差がつかないなら、何で決めるか。50代の場合、投資信託のつみたて・iDeCo・クレカ積立まで同じ会社でまとめられるかが現実的な分かれ目になります。
※2026年9月時点の情報です。対応サービス・取扱銘柄数は随時変わるため、口座開設前に公式サイトでご確認ください。
moomoo証券は「日米の株式・ETFに特化した会社」です。投資信託の取扱いは限定的で、iDeCoは扱っていません。つまり「つみたて投資枠はeMAXIS Slimで、iDeCoも同時に始めたい」という50代の定番プランは、moomoo証券だけでは完結しません。
逆に「米国個別株はmoomoo、投信とiDeCoはマネックス」と役割分担する手もあります(課税口座は何社でも開けます)。ただし口座が増えるほど、残高の把握・確定申告・万一のときの家族への引き継ぎは手間になります。相続時の手続きをまとめた記事も参考にしてください。
「調べる道具」で選ぶという考え方
50代が米国株で失敗しやすいのは、高い配当利回りだけを見て買い、あとで減配に遭うパターンです。マネックス証券の銘柄スカウターは、米国株についても過去の業績・配当推移をグラフで確認できるため、「配当が続くかどうか」を自分で確かめる道具になります。moomooアプリは機関投資家の売買動向など相場の“いま”に強いので、性格が違います。詳しくは銘柄スカウターの活用ガイドにまとめています。
50代の選び方|3タイプ別の答え
- A:新NISAで米国株・ETFを買って長く持つ → どちらでもOK。投信やiDeCoも将来まとめたいならマネックス証券が無難
- B:課税口座で米国個別株を年に何度も売買する → moomoo証券。0.132%と為替手数料無料の差が年単位で積み上がります
- C:投信のつみたて・iDeCo・クレカ積立も同じ会社で完結させたい → マネックス証券。moomoo証券ではiDeCoが組めません
なお、新NISA口座は1人1口座です。「NISAはマネックス、課税口座の売買はmoomoo」という併用はできますが、NISAを両方で使うことはできません(金融機関の変更は年単位で可能)。金融機関変更の手順はこちらにまとめてあります。
50代が気をつけたい5つの注意点
- 手数料の「率」ではなく「実額×回数」で見る。上限22米ドルがあるため、1回の金額が大きいほど率の差は縮みます
- NISA口座の売買手数料は両社とも無料。NISA中心の人が手数料だけで口座を増やす意味は小さいです
- 為替手数料は「売るとき」に効きます。買うときだけ0銭という会社もあるので、出口まで含めて確認を
- 米国株の配当には現地で10%が源泉徴収されます。NISA口座でもこれは戻りません(二重課税の記事参照)
- 口座数は少ないほど管理が楽。50代は「増やす手間」と「年1,700円」を天秤にかける視点も必要です
新NISAの制度そのものは、金融庁のNISA特設ウェブサイトで公式に確認できます。迷ったときは一次情報に戻るのがいちばん早いです。外国株式の取引ルールについては日本証券業協会の解説も参考になります。
「米国株はNISAで買って長く持ちたい」「投資信託のつみたてもiDeCoも同じ会社でまとめたい」「配当が続く銘柄を自分で確かめたい」——そう感じた方へ。マネックス証券はNISA口座の米国株売買手数料が無料で、買付時の為替手数料も0銭。銘柄スカウターも口座があれば無料で使えます。口座開設・維持はいずれも無料です。
※手数料・為替手数料・取扱銘柄数・キャンペーン内容は変更される場合があります。申込前に必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。
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よくある質問|米国株の手数料比較
マネックス証券とmoomoo証券、米国株の手数料はどちらが安い?
課税口座(特定口座)ならmoomoo証券です。売買手数料は約定代金の0.132%で、マネックス証券の0.495%の約4分の1。どちらも上限は22米ドルで、為替手数料もmoomoo証券は買付・売却とも無料です(2026年9月時点で各社が公表している情報をもとに整理)。
新NISAで買うなら、手数料の差は気にしなくていい?
ほぼ気にしなくて大丈夫です。NISA口座の米国株売買手数料は両社とも無料で、差が出るのは売却時の為替手数料だけ。100万円を買って売るまでの差は往復で約1,700円でした。
まとめ:安さで選ぶ前に「何を何回買うか」を書き出す
- 課税口座の米国株手数料はmoomoo証券0.132%/マネックス証券0.495%。ただし両社とも上限22米ドルで頭打ち
- 100万円を1回買うときの差は約1,980円。30万円なら約1,089円
- NISA成長投資枠では両社とも売買手数料が無料。100万円を買って売るまでの差は約1,700円(=10年保有なら年167円)
- moomoo証券はiDeCoの取扱いがなく、投資信託も限定的。つみたて・iDeCoまでまとめたいならマネックス証券
- 課税口座は何社でも開けるので併用も可能。ただし50代は「口座が増える手間」も勘定に入れる
比較記事を読むと、どうしても「業界最安」「取扱銘柄数No.1」という言葉に目が行きます。でも今回、自分の買い方(NISAか課税口座か、年に何回売買するか)を先に書き出して計算したら、答えは「どちらが安いか」ではなく「自分がどちらの使い方をするか」で決まっていました。
年に何度も売買する人にとって、moomoo証券の0.132%と為替手数料無料は確かな武器です。一方、NISAで買って10年持つ人にとっては、その差は年167円まで縮みます。同じ「安い」という言葉が、人によって年5,600円にも年167円にもなる——だから証券会社を先に選ぶのではなく、「何を・NISAか課税口座か・年に何回買うか」を先に書き出すほうが早いのです。一緒にコツコツやっていきましょう!
お金の基礎を「貯める・稼ぐ・増やす・守る・使う」の5つの力で整理した一冊です。証券会社を比べる前に、自分の家計のどこに手を入れるべきかが見えてきます。
※本記事は2026年9月時点でmoomoo証券・マネックス証券が公表している情報を基にした一般的な情報提供であり、特定の金融商品・金融機関の利用を推奨するものではありません。米国株の取引手数料(moomoo証券=約定代金の0.132%・上限22米ドル、マネックス証券=約定代金の0.495%・上限22米ドル、いずれも税込)、為替手数料、NISA口座の手数料無料の取り扱い、取扱銘柄数、キャンペーン内容は変更される場合があります。本文中の試算は「1米ドル=150円」「約定代金100万円(6,666.67米ドル)」「売却時の為替手数料は1米ドルあたり25銭」などの前提を置いた概算であり、手数料は米ドル建てで計算されるため実際の円換算額は約定時のレートにより変動します。米国株式・ETFは価格変動リスク、為替変動リスク、信用リスク等により元本を割り込む可能性があります。米国株の配当は現地で10%が源泉徴収され、NISA口座ではこの外国所得税について外国税額控除を適用できません。NISA制度の取り扱いや税制は個々の状況により異なるため、具体的な判断は税務署または税理士にご確認ください。口座開設の前に必ず各社の公式サイトおよび契約締結前交付書面等で最新の条件をご確認のうえ、ご自身の責任でご判断ください。








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